現像ムラ、定着ムラ、乾燥ムラ

現像ムラ

  フィルム現像のムラ

 フィルム現像は、やり直しがきかないだけに、深刻です。僕の経験だと、ハイライト部に発生しやすいようです。つまり、ネガの濃い部分です。ネガのサイズが大きくなればなるほど、この悩みは大きくなります。シートフィルム(4×5)で、オレンジフィルターを装着して撮影した青空の写真では、かなり悩まされました。いろいろ試してみましたが、現像ムラは、攪拌方法を見直すことで解決するしかなさそうです。

 前浴では、現像ムラを回避する事は出来ませんでした。前浴なしで、攪拌頻度を増やしたところ、現像ムラに関しては、問題がないネガを作ることが出来るようになりました。ただし、攪拌頻度を少なくした方が、先鋭度が上がりやすく、コントラストは上がりにくいので、ムラが発生しないのであれば、攪拌頻度は少ない方が望ましいと、僕は考えています。


  <シュテックラー氏二浴式現像液におけるシートフィルム(4×5)の現像においてのテスト>

 アクロス(EI50)をISEのフィルムハンガーを使用し、液温20度で処理した。前浴は行わない。

<手法1>

A液 現像開始後、30秒間連続攪拌し、30秒ごとに2回の攪拌を行った。
B液 現像開始後、30秒間連続攪拌し、1分後とに4回の攪拌を行った。


<手法2>

B液の攪拌を30秒ごとに2回に変更。他は手法1と同じ。


<結果>

 手法1は現像ムラが発生した。手法2では、ムラは確認出来なかった。A液の攪拌方法は固定であるため、B液中で、現像ムラが発生している可能性が高い。B液は、現像主薬は、フィルム乳剤面しか存在せず、かなり薄い状態の現像液である。薄すぎる現像液だと、ムラが発生しやすいのだろうか?


 ロールフィルムの場合(135・120)

 A液 現像開始後30秒間連続攪拌、1分後とに4回の攪拌
 B液 現像開始後30秒間連続攪拌、3分後ごとに4回の攪拌

 ロールフィルムの場合、この攪拌方法で現像ムラは発生していません。タンク現像とハンガーを使った現像では、結果が違うようです。


印画紙現像のムラ

 これは、問題ないでしょう。現像液をよくまぜて、印画紙をよく攪拌すれば悩むことはないですし、仮に失敗したとしても、プリントし直せば、それで済みます。


定着ムラ

  フィルム定着のムラ

 疲労した定着液や低温(20度以下)で処理を行うと、定着液の処理能力は落ちます。定着液の疲労具合のテストは、フィルムの切れっ端で行い、完全な定着処理を目指しましょう。定着不完全だと、現像ムラのような感じになりますし、ネガの保存性にも影響してきます。


  印画紙の定着のムラ

 印画紙の定着は、フィルムのように進行具合が目視出来ないので、指定の温度で連続攪拌を行い、完全に定着処理を行う必要があります。定着は現像に比べると地味な作業ですが、目に見えない分、現像以上に大切な工程かもしれません。定着処理が不完全であると、印画紙の保存性に影響が出ます。定着後の水洗も、とても重要です。初心者ほど、定着・水洗は不完全になりがちです。定着・水洗を確実に行うことが出来たかどうかの確信がないのに、Agガード等の保護剤で処理しただけで、「アーカイバル処理をしました。」等と、言い張るのはやめましょう。

乾燥ムラ

  フィルムの乾燥ムラ

 均一に乾燥が進行していかないと、乾燥後の乳剤の形が部分的に変形してしまいます。それは、再水洗することで解決する事が多いのですが、フィルムを、あまりいじっていると傷付けたりするリスクが増すので、一回で完全な処理をしたいものです。フィルム乾燥には、各自の好みや環境によって、やり方があると思いますが、僕はフジのドライウェルを使用しております。ドライウェルは、フィルム表面に界面活性剤の膜を張ることで、水滴を防止するものですが、使い方を誤るとムラがひどくなります。
 ドライウェルを水に溶かす分量は、メスシリンダーで正確に計量します。そして、よく攪拌して均一に溶けるようにします。攪拌すると泡がたくさん出ますが、この泡が消えてからフィルムに浸さないといけません。

  印画紙の乾燥ムラ

 RCなら問題は少ないかもしれませんが、バライタだと乾燥するのに時間がかかります。水洗後は、表面の水滴を、スポンジや人口セーム革で、ぬぐっておかなければなりません。水滴が残っていると、そこにホコリがたまることがあります。

 

 

 

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