2006年09月25日

ペリーヌ物語

 130年ほど前の撮影状況って、こんなふうだったんだっていう場面を見た。ヤフー動画で視聴出来る「世界名作劇場(1話集)」の中のペリーヌ物語でのシーンである。

 この物語は、ナレーションでは、今からおよそ100年前って言っていたけど、放映されてから30年ほど経過していると思われるので、実際には130年ほど前の物語である。ストーリーは、父親が亡くなったばかりのところから始まり、母親と娘が、フランスで紡績工場を経営する祖父の元を目指して旅をしていくという設定であるが、この一家の職業は、行商の写真師なのである。

 写真に関する時代考証をどこまでやっているのかは分からないけど、「おおっ」と思うシーンがあった。まずは、使用機材であるが、これは当然のことながら、木製暗箱であった。僕のタチハラとほとんど同じ形をしている。撮影する際に、ピントを合わせた後に、木製のフィルムホルダーを刺し込んでいた。ガラス乾板かなあ。その後、レンズの前に、木製のフタみたいなものを被せたので、これは何だろうと思っていたら、なんと、これがシャッターだったのである。レリーズを押すと、レンズ全部の木製のフタがぱかっと開くのである。撮影するのに、10秒くらいかかっていたので、おそろしく感度が低いフィルム(!?)である。当時は、これが普通なんだろうけど。絞りなんていう機構は、ないんだろうなあ。おそらく。

 それから、暗室であるが、荷馬車の中を暗室として使用しているのだが、遮光性は著しく低そうだ。超低感度なので、これでもいいんだろうなあ。それから、薬液を満たしたバットが二つしかなかったので、現像液と定着液で、停止はしてないみたいだ。まさか、アルカリ定着液ではあるまい。そして、おそらく密着プリントオンリーであると思われる。定着後は、荷馬車に搭載している樽の中に大量の水が入っているみたいで、ちゃんと印画紙を水洗していた。

 しかし、シャッターがレンズの前にあるっていうのは、ある意味衝撃だったなあ。

2006年09月23日

西の湖

 今日はこれから西の湖へ出かけてきます。ニューマミヤ6がちゃんと直っているかの確認と、タチハラでチョコチョコ撮影してくるつもりです。

 今の時期って、ちょっと中途半端なんですけどね。ヨシが枯れた秋以降が、撮影するにはいいのでしょうけどね。だから、今回は下見プラス大判カメラの練習かな。

2006年09月21日

多作と寡作

 探している小説があったので、古本屋を3軒ほど、はしごした。本棚の背表紙を見ていると、作家によって、多作な人、寡作な人、それぞれである。多作な作家の文章というのは、特にそれが随筆であった場合には、別の本を読んでいるにもかかわらず、同じエピソードが語られることもあって、正直言って、食傷気味になることがある。しかし、寡作な作家の文章というのは、それがない。寡作な作家の方が、多作な作家よりも、作品の質が優れていると言うつもりはないが、飽きが来ない分、寡作な作家の文章の方が良いのかもしれない。でも、そういう作家が気に入ってしまうと、もっとたくさん書いてくれよと、勝手な事を思ってしまうわけだが。。

 写真も多分、僕にとってはそうだ。同じような写真を何枚も並べられると、もう見たくなくなる。そのような写真は、WEB上で見ていても、閲覧時間が1秒以下で、すぐに次の写真へ進むボタンをクリックしてしまっている。しかも、そういうサイトには、うんざりするほど、写真が掲載されていたりするので、クリックの連打になってしまう。

 そういった理由で、僕が寡作なタイプであれば理想なんだけど、実は、そうではないから問題だ(笑)。良い写真が、そんなに撮れないのが大きな理由である。自分の時間がないから、作品が作れないなんていう言い訳はするつもりはない。

 僕は、写真は場当たり的な瞬間芸ではないような気がする。それがスナップであったとしても、計算(構図や露出等)して、作り上げていくものである。美術館に架かっているような芸術作品(彫刻・絵画)は、計算づくめで作り上げられたものだと僕は、思っている。たまたま、作れてしまった(撮れてしまった)というものは、存在しないはずである。予期せず被写体がぶれてしまったり、ピントがあまかったりする写真が、おもしろがられる風潮があるが、僕は、そういうのはダメ写真だと思っている。計算外で撮れてしまった写真というのは、「表現」というものとは、違うものである。「表現」というからには、意図的でなければならない。

 そんな事を考えながら、古本屋を周ったけど、結局、お目当ての小説を探すことが出来なかったので、アマゾンで古本を発注した。

2006年09月19日

ライカM8

 ライカからM型の最新機種M8が発表された。M型の主流を成すモデルは、M3、M2、M4、M5、M6、M6TTL、M7、そして今回のM8である。M1とかM4PとかMPっていうのもあるけど、これらは主流モデルではないと思っている。M6TTLは、M6のマイナーチェンジモデルではあるが、新品モデルのM型がM6TTLしか販売されてない時期もあったので、これは主流モデルだと解釈している。(僕が使用しているという理由からではない。)

 それにしても、電子式シャッター、自動露出を搭載したM型はM7だけになってしまった。(M7もいいんだけどね。)M型主流モデルにAE搭載機が出現したのが、僕にはちょっと驚きだったけど、まさかデジタルになるとは思わなかった。時代を遡る事はもはや出来ないので、M8以降のM型は、全てデジタルになり、フィルムカメラは、MPのような派生モデルとして、機械式マニュアル露出機、電子式AE機と、それぞれ存在していくことになるのかもしれない。

 でもまあ、僕にはライカはM6TTLと35mm、50mmがあれば、それでいいと思っている。自分の生まれ年のM4が身近にあったらいいなあって思うけど、探す労力と金額の事を考えると、そういう気にはなれない。古いライカレンズの描写をありがたがって大枚を懸ける気には、到底ならない。

 ライカって、所詮、ブランド品だと思う。

 デジタルカメラは、機械式カメラほど寿命が長くないので、それほど頑丈に作る必要なんてないんじゃないのかなって思う。30年後に、中古カメラでデジタルカメラのM8が、販売されているとはとても思えない。

 そして、さらに言うなら、所詮135フォーマットなので、いくら金をかけても、中判の画質は得られない。(当たり前のことだけど。)

 それでも、ライカを使うメリットとはと言えば、自己満足なんだろうな、きっと。でも、これって、とても大きな他には替えがたい要素なので、重要な点である。自己満足といっても、僕は妙にカッコウつけるのは、逆にカッコウ悪いと思っているので、ストラップは、ビニール製のものだし、フードはレンズに付属されていた樹脂製のものを使用している。どっかの本に載っているような「ライカスタイル」とは、程遠い。敢えてそうしないのも、別の意味でカッコウつけてるのかな?

 とは言え、最近はライカの出番はめっきり減ってしまった。小フォーマットで撮影するのは、案外、とても難しい。6×6だと、縦横を悩まずに、撮影することが出来るので、早いのだ。ある程度のトリミングも、問題なく可能だ。(トリミング前提での撮影はしていないけど。)

 そして、大判で風景を撮ってしまうと、二度と小フォーマットで風景を撮ろうという気にはなれない。せいぜい、使ったとしても中判だ。

 それでも、たまにライカのファインダーを覗くと、とても良い気分になれる。またいつか、ライカを持って、ブラブラと散歩しよう。

2006年09月15日

ブレッソンの映画

映画「アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶」を、見に行って来た。どう考えても岐阜では客の入りが期待できないような映画をよくも上映するなあと思って見に行ったが、観客は僕も含めて6人もいた。ちなみに、岐阜では2日間だけの上映で、しかもレイトショーのみである。

 僕はとくにHCBの写真が好きというわけではないのだが(もちろん好きな写真も多くあるけど)、写真集も持っているし、京都へ写真展も見に行った事があるし、写真家のドキュメンタリー映画は珍しいので、見に行ったという次第である。

 彼は、暗室作業が嫌いだったみたいで、撮影専門家である。その代わり、腕の良いプリンターがいたみたいだ。ブレッソンのような写真家のプリンターは、さぞかし大変だったであろうと僕は予想する。

 HCBは画家を目指していたせいか、写真は構図がとても大切だと言っていた。構図が完璧であれば、トリミングの必要はないとも言っていた。これは、ものすごく当たり前の事だと思う。しかし、自分の場合は、なかなか完璧に撮影する事は出来ないので、トリミングによって構図を補うわけである。

 ネットに転がっている写真のいったいどれほどが、構図に気を使っているのだろうか。ぱっと構えて、気になったから撮っただけという写真がいかに多いことか。

2006年09月13日

事故とTLR

 TLRのおもしろいサイトを発見した。
 TLRって、こんなにあるんだあって思った。僕が知らないようなメーカーもある。TLRが隆盛を極めた時代もあったのだなあ。

 通勤途中、車を運転している時に後ろから追突されてしまった。これで、4回目だ。この程度の事故処理は、慣れているので、警察と相手の保険屋と話をして、すぐに自動車へ修理の手配をした。僕の前の車が急ブレーキをかけたので、僕もかけたのだが、僕はかろうじてギリギリ止まることが出来たけど、僕の後方車は出来なかったようである。相手にしてみれば、腑に落ちない事故だろうなあ。

2006年09月09日

ダイアンアーバスとC330

20060909.jpg
C330fが手に入ったので、それにまつわる写真家の本を読んでみようと思いました。ダイアン・アーバスです。この彼女の伝記は絶版になっていて、定価が2500円なのに、古本で3倍くらいの値を付けています。以前から、安くなったら買おうと思ってはいましたが、全然安くならないしこの価格ではとても買う気にはなれない。

 こんな本、図書館にあるはずはないと思っていましたが、ネットで蔵書検索をしたらありました。そんなわけで、読み始めましたがかなり読み応えがありますし、読んでいて楽しい本ではないですねえ。

 米国では、ニコールキッドマンが、ダイアンアーバスを演じた映画が上映されているようです。もしかしたら、日本でも、何らかの本が出版されたりするのかもしれません。

2006年09月08日

斑鳩

昨日、C330fを、奈良の斑鳩で一日持ち歩いてみた。法隆寺に行くのなんて、小学校の修学旅行以来である。それにしても、拝観料が1000円とは高い(夢殿も入った料金だけど)。法隆寺は、電車でのアクセスが大変悪く、嫌でも長距離を歩くことになってしまったため、C330fを持ち歩くと、どうなるかという良い検証が出来た。

 結論から言えば、重い!!

 首にストラップをかけて、歩いている分にはそれほど問題はないのだが、カバンに入れて歩いていると重く感じるのだ。こういった重量のあるものを運ぶ際には、ショルダータイプのバッグはだめである。いつも持ち歩いているカバンは、リュックタイプにもなるので、試しに背負ってみたら、重量の感じ方は全然違った。体の中心に近いところに重心が来るようにすればいいのである。ショルダーバッグは、長距離歩くのや、重い荷物を運ぶのには、不向きだなあ。

 それで、C330fの感想だけど、とにかく重いのは、ともかくとして、それ故にかなりぶれにくそうである。80mmF2.8のレンズで1/15くらいまでは、いけそうである。どこが限界かは、近いうちに試してみるけど、案外1/8でも大丈夫かも。

 ウエストレベルファインダーは、最初から分かってることだけど、とにかく不便なファインダーだ。アングルはほとんど固定と言ってもいい。水平を取るのは、言われているほど苦労はしなかった。ちょっとだけ時間をかけてフレーミングすれば良さそうだ。結局、昨日は7枚しか撮らなかったなあ。

2006年09月04日

マミヤC330fゲット

 中古カメラとの出会いというのは、人との出会いにとても似ていると思う。そのカメラの存在について、ずっと以前から知っていたが、魅力に気づかずに、通り過ぎてしまっていた。そういったカメラが、ある日を境にして、急に輝きを増すことがある。

 今回、買ったカメラもそんなカメラ達のうちの一台だ。そのカメラとは、レンズ交換可能な唯一の二眼レフであるマミヤCシリーズの「C330f」。

 過去に、ヤシカマット124G、フレクサレット6を買ったことがある。ヤシカマット124Gは、僕にとって初めての中判カメラであった。スクエアーフォーマットと、TLRという、それまで使っていた35mmのSLRやRFとは、まるで違う操作性や構図作りの難しさに、まったく使いこなせず、嫌になって防湿庫の肥やしになり、やがて売ってしまった。

 その後、スクエアーフォーマットのニューマミヤ6を手に入れ、このフォーマットのおもしろさを知り、もはや手放せないものになった。ニューマミヤ6のおかげで、このフォーマットを何とか使いこなすコツを身に着けたのである。そうなると、スクエアーフォーマットの代表型とも言えるTLRに俄然、興味が湧いてくる。そして、昨年、フレクサレット6型を買ったのであるが、購入直後に、自分で分解清掃を試みたところ、巻き上げ部分を壊してしまった。どうも、TLRとは、縁がない。

 その後、大判写真を始めたため、気持ちはそちらへ傾いてしまい、しばらくの間、TLRは頭から離れてしまった。大判写真の導入も落ち着きだした頃、愛用しているニューマミヤ6が、巻き上げのトラブルを抱え、修理中になってしまい、スクエアーフォーマットのTLRへの物欲に余計に拍車がかかるというものである。

 ローライフレックスも研究してみたが、やはりブランド品であるため、かなり高額になってしまう。セレン式露出計の内蔵されたものは、ちゃんと正確に動くものって少ないと思うし、ちゃんと動くものは高価だろうから敬遠してしまう。しかし、露出計が内蔵してないタイプになるとかなり古くなり、あまりきれいな品数は少なく、あったとしても高額である。それに、古いTLRはファインダーが暗い。これは困る。長期間付き合うカメラとしては、不都合だ。
 
 ニューマミヤ6は、75mmと50mmを使っているが、使用頻度は、半々くらいである。しかし、通常のTLRは、レンズ交換が出来ないので、75mmあるいは80mmのみを使うことになる。どうしても広角や望遠が使いたければ、とても高価なワイドローライやテレローライを買い、2台体制で撮影に挑むことになる。しかし、そんな高価な買い物は出来ないし、TLRを常に二台持ち歩くというのは、主義に反する。(ってどんな主義なんだか。)

 そこで、今まで気にも留めなかった、というよりもむしろ、「何だこの変なカメラは!」とも思っていた、マミヤCシリーズが、輝いて見えたのである。そこで、いろいろと調べてみると、このマミヤCシリーズには、いろいろなモデルがあるけど、セルフコッキングが付いたC330が、最も僕の要求に答えそうである。C330には、製造年の古い順に、C330、C330F、C330Sがある。C330Sが、一番新しいが、中古市場ではあまり見かけないし、あっても高いと思う。

 この夏、7月下旬から8月下旬にかけて、大阪へ行く機会が何度もあった。7月下旬に梅田の八百富で何台かのC330に混じって、一台だけC330Fがあるのを発見した。手にとって見たわけではないが、わりときれいで、105mm付きで57000円くらいの値が付いていた。その後、何度か大阪へ行く度に、まだ、売れていないことを確認していた。

 8月の下旬、仕事中にどうしても欲しくなり午後から電車に飛び乗り、買いに行ったが、その時にはもう売れてしまっていた。まあ、そんなもんであろう。C330は、数台、相変わらず陳列されていたが、ピントフードの形状が、ボックス型になり、ファインダーが見やすいであろうと思われる「F」型が、どうしても欲しかった。なぜなら、それまでの経験から、直接ファインダーに光がかかるような明るい場所だと、ピントや構図の確認がとてもしにくいからである。

 その日、どうしても欲しくなり、中古カメラ屋を10件ほど周ったが、ついに発見できないままであった。最後の店で、かなり価格の安いC330に、クラッと来て、棚から手にとって見せてもらった。やはり安いだけあって、あちこち損傷が激しかったので、かなり物欲は高まっていたのだが、我慢して買うのをやめにした。しかし、実際に手にとってみて、どのような操作性で、どのくらいの重さかが分かったのは収穫であった。

 その数日後、オークションで、かなり安価で入手することが出来た。このC330F、僕との相性はどうだろうか?長い年月を一緒に過ごす友になりうるのか?それとも、短期間を一緒に過ごすだけの、付き合いになるのだろうか?